日本財団 図書館


 

第5章のまとめ

官民情報通信ネットワークの構築に際して必要とされるサービス仕様は「ワンストップ」、「ノンストップ」、「マルチアクセス」である。「マルチアクセス」実現のためにはアクセスポイントを面的に拡大する必要があり、そのためには電気通信事業者の提供する広域通信ネットワークのアクセス系基盤整備と、各種の通信ネットワークのシームレス接続の実現が技術的課題となる。しかし、シームレス接続の実現に際して、個人情報を保護する法律や条例といった制度的課題を解決する必要がある。同様に、「ノンストップ」を実現するにはアクセスポイントとなる端末の設置場所の選定が重要と考えられるが、プライバシー保護の観点から設置場所が制限されているのが現実である。官民情報通信ネットワークの構築にあたっては、制度的課題を解決する観点から、実現可能なサービスから、実証実験等の形でサービスを提供開始する指針が望ましいと思われる。

また、セキュリティ管理技術の確立は、制度的課題の解決にも大きく関わる、重要な課題であり、ネットワークでセキュリティを保証することにより、各種の行政サービスの電子化が可能となる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION